シマウマ de 考察

海外駐在5年目突入のリーマンが書くブログ。最近はThe Economistの記事を中心に書いてます。

TOEICの点数を伸ばしたい人に向けて書いてみる

TOEICの点数を伸ばしたい人に向けて、何をすればいいかを書いてみた。

自分の立ち位置を理解する
まず、自分がどの程度のレベルなのかを把握しよう。自分の居場所がどのあたりにいるのかを知らなければ次に進めない。現状と理想とのギャップを把握し、ギャップを埋めるための取り組みを行うことが必要だ。
そのためには、以下のステップを踏んでもらうのがベスト。

  1. TOEIC公式問題集に取り組む。できれば通しの時間を厳密に測って解く。
  2. 答えを見ずにもう一度取り組む。今度は時間は気にせずに解く。

問題を答える際に注意してほしいことがある。以下のステップを踏んでほしい。後ほどの勉強に大変必要となるので、必ず従ってほしい。

○ 完璧にわかったもの
△  なんとなく分かったもの
× 分からなかったもの

こうすることで、どの問題が解けなかったか、その理由は何なのかをあとで確認するためです。足りてないのは、時間なのか、ケアレスミスをしない慎重さなのか、はたまた文法自体を理解していないのかを分別できるのだ。

この作業をやることによって、以下のことを分類できると考えている。

  1. 完全に理解できて正解した問題 一回の復習でOK
  2. なんとなく分かって正解した問題 復習が必要
  3. 理解できなかったけど正解した問題 復習が必要
  4. 理解できなかって間違った問題 
  5. 理解できていてけど間違えた問題(ケアレスミス

点数を上げるということは、これらの間違えを正解に変えることが求められる。だから基本的な方向性としては、自分が間違ったところをいかに正解に変えていくかという方向で進んでいくということを認識しておいて欲しい。

 

具体的な取り組みの説明

腕試しと苦手な部分が理解ができたところで、具体的な勉強方法の説明に移る。

TOEICはリスニングとリーディングの2つのパートに分かれているので、勉強する場合もパートごとにわけていく。具体的にパートを絞って取り組む方がはるかに効率的だからだ。

Listening Section

苦手意識が高いリスニングのパート。リーディングよりも基礎的な力を試される要素が多い。話していることはそんなに難しくないので、聞き取りさえできれば半分はクリアしたようなものと考えてもらって構わない。一方、聞き取りに問題がある場合は、かなりの時間を要する。基礎能力を向上させなければならないからだ。だからこのパートであんまり点数が取れない人はその覚悟を持って欲しい。他方、音は拾えているけど、なんとなく分からないくらいの場合は、比較的楽である。なぜなら問題の傾向に慣れるだけで、かなり点数が上がるからだ。

リスニングパートの点数が250点以下の人、つまり半分も点数が取れてない人は、基礎能力を上げる必要がある。遠回りのようでこれが一番の近道だったりする。ここで身につけたことはTOEIC以外にももちろん効いてくるので、時間はかかるがめげずに頑張ろう。

リスニングができない原因は大きくわけて二つある。音を拾う能力が足りてないか、拾った音を理解できていないかの二つだ。半分以下の人は前者ができていない可能性が極めて高いので、まずこの能力を引き上げる必要がある。後者もハイレベルな英語力を目指す場合は集中的に鍛える必要があるが、TOEICのリスニングパートの点数を上げるためには必要にならないので、今回での説明は割愛させていただく。

音を拾う能力を身につける

シンプルに言うと、1. 英語の発音を理解して、2.英語のスピードになれる、同時並行して 3. 分からない単語や言い回しをを地道に覚えていく。という3つの作業が求められる。

Step 1: 英語の発音の理解。日本語にはない発音が英語にあることを理解しなければならない。そのことを理解するための一番の近道は発音記号の勉強だ。まず発音記号を覚えて個々の発音を自分でできるようにする。発音記号は全部で44個しかないので、比較的簡単に覚えられる。個人的には一番費用対効果が高い学習だと思うので、地味に捉えられるが踏ん張って頑張って欲しい。自分が発せられない音は、聞き取れない。という考えをもとに頑張ろう。

Step 2: 発音記号を理解して、英語独特の発音があることが分かったら、この時点で英語のシャワーを聞くのがよい。勉強する前と後で、聞こえ方が全然違うことに気付くだろう。それでも聞こえないものが出てくる。それはリエゾンといって、単語と単語のつながりによって消える音や新しい音が生まれたりするからだ。それらを理解するには覚えるより慣れるほうがいいと考える。というわけでここで必要になってくる作業が英語のシャワーを浴びることだ。シャワーを浴びるといってもやたらめったらいろんな英語を聞くのではなく、ピンポイントで同じ教材をひたすら聞き込むのだ。自分が内容まで理解している教材をひたすら聞くということが求められる。ここは本当にひたすら地味な作業を淡々と毎日やらないといけないし、効果は現れにくい。でも辛抱して続けて欲しい。もちろん気晴らしに海外ドラマを見たり英語のニュースを聞くのもいいが、この段階でそのことをしてもあまり効果はない。あくまで気晴らしとして活用して欲しい。

Step 3: 英語の音に慣れるということで同時並行してやって欲しいのが、シャドーイングだ。シャドーイングとは影のようについていって繰り返し呟くこと。これをやりこめば英語のリズムに慣れることができる。英語の聞き方が身につけられると同時に、スピーキング力の向上にもつながるから、おすすめの訓練方法。Step 2と同様、ひとつの教材をやりこむことが求められる。Step 2と繰り返しやる。

ここまでくれば、TOEICレベルの英語はほぼ聞き取れるようになるだろう。前述したとおり、TOEICのリスニングパートではそこまで複雑な文章は出てこないから、音が聞き取れるようになればもうこっちのもの。あとは点数を取るテクニックを身につけさえすれば、大幅に点数のアップが見込める。

リスニングパートの点数を上げる

ここからは実際にどのように点数を伸ばすかを説明していく。レベルとしては600, 700点とれる、なんとなく音は聞き取れるけど不正解が多い人を対象に話していく。 

音は拾えるし、何を言っているかも分かるのに間違いが多いという人は、まず問題に慣れよう。問題の内容自体はそんなに難しいものではないので、慣れれば大幅に点数が上がる。慣れ方はこうだ。
Step 1. はじめに解いた公式問題集でわからなかったところを明確にする。
Step 2. その後で、再び同じ問題を解く。それでもわからなかったところがあれば理解に努める。
Step 3. 三たび同じ問題を解く。
Step 4. プラスして合計10回くらいは同じ問題を聞こう。間違えがなくなった時点で問題は解かなくていい。
Step 5. この作業を他の問題でも繰り返す。少なくとも4回くらい繰り返せば問題に慣れたと思っていい。

以上。この作業を根気よく続ければ音の理解→問題に慣れるという目標が達成され、必ずやリスニングパートで350点くらいはとれるようになるでしょう。

 

Reading Section

さてリーディングセッション。リスニングパートよりも抵抗のない人が多いのではないだろうか。これは日本の学校での英語教育のたまものでしょう。リーディングパートもリスニングパートと同様、ある程度の文法基礎能力があれば、問題になれるだけで大幅な点数向上が見込まれる。逆に文法基礎能力が低い場合は、そこから勉強する必要があるので、ある程度の地味な作業と時間を要する。ただリスニングパートでの音を拾う能力と同様、文法知識はTOEIC以外の場合でも必要になる能力なので、これを機に一からやり直すことをおススメする。一方、基礎能力がある程度ある人は、問題の傾向に慣れるだけでよいので、短期間で点数upが可能。900点以上を目指すとなると、間違いが許されなくなるので、重箱の隅をつつく様な問題にも対応できる様かなり多くの語彙力が必要になるがそれ以下を目指す場合は、前述した通り、問題の傾向に慣れるだけでよい。

まずリーディングパートで250点以下をマークしている人に対して説明する。文法の基礎知識が欠如しているので、文法の勉強をしよう。必要です。勉強の仕方は簡単。中学高校までの英語を復習しようちっくな文法本を購入して短期間で仕上げよう。できれば2周して欲しい。2周した後も参考書代わりに手元に置いておこう。これが終わればあとは、問題に慣れるという目標に向けてひたすら時間を費やすのみ。TOEICのリーディングパートは文法穴埋めと長文読解の二つがあるのでそれぞれ分けて説明する。

PART 5, 6

文法知識と語彙が試されるパート。もう気づいているかもしれないが、リスニングの勉強と同じで問題を解く→わからないところを復習→もう一度問題を解くの繰り返しである。3回ほど繰り返したところで、PART 5, 6に絞ったTOEIC強化本をこれまた2周くらいやり込んで欲しい。傾向がわかると同時に文法の勉強にもなるからだ。それが終わった時点で一度新しい公式問題集に取り組む。そして問題を解く→復習→問題を解く。3回くらい繰り返せば慣れるので、自然と点数が上がっている。 

PART 7

ここでは文法や語彙とともに速読力が必要になります。早く読める力と英語を読む体力が求められるので、このパートはとにかく精読と多読の繰り返しが必要になります。文法力はPART 5, 6の勉強で鍛えられるので、ここは本当に繰り返し。

精読→速読 x 4 →精読→速読 x4 のリズムで10回は読みましょう。これやってれば600点まではいくと思います。それからは単語強化と組み合わせることが必要とされる。

TOEICの点数を上げるための具体的な取り組みについて書いてみた。冒頭にも話したとおり、一番大切なのは自分の現状の立ち位置と目標とのギャップを把握して、それを埋めるために取り組むことである。その際には具体的に細かくステップを刻むとよい。この方法を分かっていれば、TOEICでも何でも目標達成がかなうでしょう。

社会で求められるもの

昨今、社会から求められる要求が高くなってきたため、学校の教育だけではその要求にこたえることが難しくなってきた。そんな時代に求められるのが生涯勉強の考え方である。社会に出て働いたとしても、新しい要求にこたえるために、時代の変化についていくために日々学びを続けなければならない。TOEICの点数をあげることを通じて、日々学ぶということを少しでも癖づいてくれる人が増えればなと切に思う。