シマウマ de 考察 @ニューヨーク

ニューヨークに住んでいます。見たもの、感じたこと、考えたことについて書いていきます。

TEDに学ぶ、面白い文章を書く4つの秘訣

面白い文章が書けない。冗長になる。


書いた自分でさえも、読み返すのが苦しくなることがある。どうやって、簡潔にそれでいて面白い文章を書くことができるのか?

そんなことを考えていたときに、TEDの主宰クリス・アンダーソンのTEDトークが思い浮かんだ。12年以上の間、何百人ものTED講演者たちの話を最前列で聞いてきた彼。本番に向けての準備も手伝ったりもするそうだ。そんな彼だからこそ発見できた「TEDが素晴らしいスピーチを生む秘密」をその動画では共有してくれている。ここではトークについて言及しているが、ブログのような媒体でも考えを主張しているのは同じなので、とても参考になる。彼の言いたいことを一言に凝縮すると、次のように表すことができる。

www.ted.com

奇妙だけど美しいアイデアという贈り物を届けること。
a strange and beutiful idea

何だか当たり前なことを言っており、これを聞いただけだとガッカリしてしまいかねない。しかしその後で、面白いアイデアをうまく伝える方法を、イデア構築をする上で取り組むべき4つの指針とともに説明してくれている。

 

1. 主要なアイデアは一つに絞ること
イデアというものは複雑なものであり、人に伝えるのはかなり難しい行為である。だからアイデアを人に伝えるときは1つだけに絞り込む必要がある。始めのほんのわずかな時間でアイデアを伝え、残りの時間を使って、主張した1つのアイデアを相手に理解してもらわなければならない。そのために背景を説明したり、例をあげたりしてアイデアを鮮明に描き出す。選んだ一つのアイデアがスピーチ全体を貫く根底となり、話すことのすべてがそこに繋がるようにすることが求められる。

 

2.聞く人に関心を持つべき理由を与えること
しかしながら、いかに強いアイデアを持っていたとしても、聞く人に関心がなければそもそも聞いてもらえない。だからまずは話すことに関心を持ってもらわなければならない。関心を持ってもらう一番効率が良い方法は何か?好奇心を持ってもらうことだ。つまり最初に、聞き手(読み手)の好奇心を掻き立てればよい。そのためにはどうすればいいか?テンションを張るのだ。聞き手の頭の中に疑問を生み出すのだ。

 

3.聴衆が既に理解している概念を使って1歩1歩アイデアを築いていくこと
イデアを絞り込んで、聞き手の好奇心も掻き立てることができたら、あとはアイデア一つずつ丁寧に伝えていけばいい。コツとしては聞き手が既に持っている概念を関連付けるための言葉やたとえを使うとよい。ただし自分の言葉ではなく、相手の言葉をつかう。クリス氏が挙げている一例がとても分かりやすかったのでそのまま使用させてもらう。サイエンス・ジャーナリストであるジェニファー・カーンはCRISPRというバイオテクノロジーのものすごい技術をこんな風に説明した。

「DNAのためのワープロが初めてできたようなものです。CRISPRを使うと、すごく簡単に遺伝情報のカット&ペーストができるんですよ。」

このような鮮やかな説明は頭の中にはまり込んだ時に満足感を伴うひらめきの瞬間をもたらす。

 

4.アイデアはみんなに知らせる価値のあるものにすること
イデアを考えるにあたり、必ず考えなければならないことが「そのアイデアで恩恵を受けるのは誰か?」ということである。もしそのアイデアが自分や自分の組織にしか役立たないならみんなに知らせる価値はない。アイデアに誰かの心を明るくするとか、誰かの考え方を良い方に変えるとか、物事のやり方を変えるよう促す力があると思うなら、それは知らせる価値のあるものなのだ。

NYでライターをしている友だちも言っていた。ものを書くことの秘訣は、自分の興味のある分野にトピックを絞り、文章内にテンションを張る(疑問を持たせる)こと。そしてその緊張の糸をひとつ一つ解くようにに説明をしていけばいい。まさにクリス氏と同じことを言っているではないか。これを意識して文章を考えれば、少しは面白い話が書けるようになるんじゃなかろうか。