シマウマ de 考察

海外駐在5年目突入のリーマンが書くブログ。最近はThe Economistの記事を中心に書いてます。

本の内容を忘れてしまう人にオススメする「10分で読書感想を書く方法」:アウトプット大全の書評

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本記事の構成


アウトプットが記憶に良いことは知ってるけど

「本を読むけど、読んだ内容をすぐ忘れてしまう」「本を読んだことは覚えているけど、内容を聞かれてもうまく説明できない

という人は少なくないと思う。自分もまさにそれで悩んでいる。 

さらには「本を読んでも記憶に定着しないから、本を読むこと自体が億劫になる」といった次なる次元に突入してしまい、本を読むこと自体が辛くなる。という人も中にはいるのではないだろうか。

自分がまさにそれだ。

ここでの問題は、本の内容が記憶に定着していないことにある。でも、その解決策を知っている人は多い。本で得た知識をアウトプットすればいいのだ。つまり、読書感想文や書評を書けばいいのである。

しかしながら、ここでもうひとつの壁にぶち当たる。

読書感想文や書評を書くのが苦手なのである。

その一番の原因は何か?時間がかかることだ。本から得られる知識は多い。もちろん良本ほどその傾向が高い。そうなると、やたらめったらその内容を書きたくなってしまう。

最初はやる気を出して書評を書き始めるが、2章あたり、最悪の場合1章の途中で挫折する。ものすごく時間がかかってしまう一方で、終わりが見えないからだ。

この状況から脱却するには、「ひたすら書き続けて書くことに慣れる」か、「短時間で読書感想文や書評を書く方法」を身につけることだ。できるなら後者を選びたい。


アウトプット大全に書いていること

そんなわけで手に取ったのが、こちらの本「アウトプット大全」。ここに答えが載っていた。

学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)

学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)

 

本書では、まずアウトプットの重要性を語っている。この段階で「アウトプットする」モチベーションを高めてくれるので、それだけでも今の自分には価値があった。

それから順に、話す・書く・行動する、の三つの形での具体的なアウトプットのメリットや手順を紹介してくれている。「書く」ことが自分には参考になった。

最後の章では、アウトプットを実践するためのトレーニング方法もいくつか紹介してくれており、これが非常にありがたかった。

本記事ではここで紹介されていたトレーニング方法の中でも、非常に有効かつ簡単に実践できそうな「10分で読書感想を書く方法」を紹介する。


10分で読書感想を書く方法

結論から入ると、その方法は「ビフォー」+「気づき」+「To Do」を意識することである。順を追って説明する。

「ビフォー」:本を読む前に自分がどんな悩み、どんな問題や疑問を解決したいのかを明確にする。本を買ったのはなぜか?本を読んで自分をどんな状態になりたいのか?ということを自問すれば、それが自然と明確になる。

「気づき」:本を読んだ後の作業。「ビフォー」で明確にした悩みや問題・疑問の答えを書く。読んでいる間、常に答えは何か?と意識しておくと見つけるのは比較的楽にできる。副次的効果として読むスピードが圧倒的に速くなる。これは情報の取捨選択をしているから。

「To Do」:気づきで見つけた答えを実際の行動目標に落とし込む。具体的にすればするほど取り組みやすくなる。

 

本書で紹介しているテンプレートは以下である。

ビフォー:この本を読む前の私はOOでした。

気づき:この本を読んで私は、△△について気づきました。

To Do:今後、××を実行していこうと思います。

最初から長文を書くのは難しいので、まずは3行でまとめる。

ビフォー:読書感想文を書くのが億劫

気づき:読む目的、その答えを探す読書をすると意外と簡単に書ける。

To Do:「ビフォー」+「気づき」+「To Do」で10冊の読書感想文を書く

この3行構成からどんどん肉付けしていったものが、本記事となる。

 

本記事を書くのに費やした時間は20分。その後で推敲に60分費やして完成。実践して感じたのは、確かに圧倒的に速いスピードで執筆できたこと。加えて、内容が記憶にも定着している。試しに友人に口頭で説明してみたが、ここで書いた内容はつまらずに説明することができた。

情報収集目的でない読書の場合はこのテンプレートが当てはまらないかもしれない。けれども今回の私のように「本を購買する時点で、情報収集したい内容がある程度かたまっている場合」は、この方法が圧倒的に効果が出ると感じている。

ぜひこの方法を試して、読書で得た情報を己の血肉にしていただきたい。