シマウマ de 考察

海外駐在5年目突入のリーマンが書くブログ。最近はThe Economistの記事を中心に書いてます。

近畿大学卒業式で堀江さんが本当に伝えたかったこと

平成26年度近畿大学卒業式にて堀江貴文さんが卒業生に向けてスピーチを行いました。

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心に深く刻まれた内容でした。スピーチの長さが16分と絶妙。
自分の頭で再度咀嚼したかったので、堀江さんが話していた内容をまとめました。

ちなみに今回のスピーチの受け手は、敷かれたレールの上を今まで走ってきた学生たちです。

スピーチの全体の流れは、以下になります。

今回は久しぶりに「ピラミッド・プリンシパル」で学んだS(状況)・C(複雑化)・Q(疑問)・A(答え/話し手の言いたいこと)の流れに当てはめてみました。

S: インターネットやスマートフォンの登場によって、グローバル化が促進されている。その結果、社会構造が劇的かつ猛スピードで変わっている。

C: すると今まで頼ってきたレール自体がなくなってしまう。レールの上を走ってきた人々(ここでは近代学生を指す)は途方に暮れて困ってしまう。

Q: じゃあどうすればいいのか?レールのない世の中をどうやって生きていけばいいのか?

A: 「未来を恐れず、過去に執着せず、今を生きろ」

上記流れだと論理は間違っていないし、内容も素晴らしい。最後の言いたいところもワード的に目をひくので括りとしては最高。
ただ最後の言葉がキャッチーすぎるだけに、もしこの部分のワードしか記憶に残らないのであればもったいないなと感じる。これだけ覚えるだけだと、堀江さんの伝えたい本質は捉えきれないと考えるからだ。決して堀江さんのスピーチを非難しているのではなく、これを聞いた受け手側が本質を捉えられるかどうかの心配をしているのだ。

 

では堀江さんが今回のスピーチを通して本質的に伝えたかったことは何なのか?

 

「世の中の変化を知り、自分の頭で判断して、失敗を恐れずチャレンジ(行動)しろ」ということなのではないかと、今回のスピーチ全体を通して私は感じました。

世の中の変化を知ろう

まずやるべきことは、世の中の変化を知ることだと堀江さんは言っています。世界中にいる頭の良い人たちが、どんどん新しい技術を開発していきながら、世の中の仕組みをどんどん変えていってます。まずはそれに気づくことが大事である、と。

そのためには、できるだけ多くの情報に触れる必要があります。そして情報に触れるために手段についても言及してます。

たとえば、スマートフォンのニュースアプリを使えば、気軽にどこにいてもたくさんの情報に触れることができる。SNSを通じて面白そうな人が発信している情報に触れることもできる。英語も世界の情報に触れるためのツールであるとも簡単に触れてました。

これらのツールを駆使して、できるだけたくさんの情報に触れることで、世の中の変化をまず知る必要があるのです。

今変化しつつある世の中を事実として捉えること、そのためには今までの既成概念、今まで当たり前であったことと決別することでもあります。なぜならば、現状グローバル化によって、当たり前であったことが当たり前でなくなっているから。だから、常識に捉われないように事実に向き合うことが必要なのである。そういった意味でも情報に触れることはかなり重要な一歩となるのだ。

自分の頭で判断しよう

次にやるべきことは、仕入れた情報を自分の頭で整理して理解することであると堀江さんは話しています。自分の頭で理解できるようになると、それが知見となり自分の頭で判断することができるようになります。このことは逆に言うと、ただ情報を収集するだけでは意味がない。ということを言っていますね。

自分の頭で整理するには、仕入れた情報をアウトプット(発信すること)が一番良いと言っています。たとえば、ブログに記事を書くこともそうですし、SNSなどに記事をコメントを添えてアップするだけでも価値はあると言っています。情報の発信を毎日続けること。そうすることで自然と自分の頭で考える癖が身に付くようになるのでする。

失敗を恐れずにチャレンジ(行動)しよう

収集した情報をもとに自分の頭で判断できるようになったら、最終的には行動することが大切である。これは常日頃から堀江さんが言っていること。アイデアだけでは価値がなく、行動することに価値がある。とにかく行動することが大事だ。どんどんチャレンジして行こう。みたいなかんじのことを絶えず言っています。

行動を妨げる一つの要因は失敗を恐れてしまうことです。だから彼は、まずは失敗に対して寛大になろうと言っています。失敗しても忘れちゃえばいいわけですし。もちろん再び失敗しないように、原因を突き詰めて、再発防止策を考える必要はあります。でもその後は忘れちゃえばいいのです。あんまり深く悩む必要はないのです。

チャレンジしない人は失敗をしないかもしれない、でも絶対成功もしない。一方、チャレンジする人は失敗もするが、成功する可能性も秘めている。だから失敗を恐れずにチャレンジしよう。

 

「世の中の変化を知り、自分の頭で判断して、失敗を恐れずチャレンジ(行動)しろ」

これをひたすら実践することで、レールの敷かれていない社会に飛び出しても自分の足で歩んでいくことができる。 

これが今回堀江貴文氏が近畿大学卒業生に伝えたかった本質的なことなのではないだろうか。