シマウマ de 考察

海外駐在5年目突入のリーマンが書くブログ。最近はThe Economistの記事を中心に書いてます。

生涯学習を求められる世の中になってきた

1月14日版The EconomistのLeaderは、生涯学習について述べている。主張はこうだ。

www.economist.com

学校教育はもはや技術革新のスピードについていけなくなってしまった。その結果生まれるのが機会の不平等。高等教育を受けられる人は、社会構造が変わろうとも新しい要求に応えられるような教育を受けられるが、それが受けられない人はどんどん置いていかれる。自動化技術の発達やAI技術の進化でこの流れはますます加速するだろう。これが続いてしまった場合、政策としてすべての人々が生計を立てる手段を学べる仕組みを構築しなければならない、と警鐘を鳴らしている。

インターネットの登場とともにMOOCSなどの新しい教育のかたちが生まれてきた。安いしネットさえつながれば世界中のどこにいても学問を学べる仕組みである。しかしながら、それらを享受しているのはもともと高等教育を受けてきていた人々に絞られている。

mooc.org

もしこの新しい学び方が教育機会の不平等解消のために一役買うのならば、政府はラディカルにこの教育モデルを広げなければならない。教育の始まりは従来の教育方針を支持する。勉強する方法と考える方法を教える取り組みだ。しかしながら、問題はその先、社会に出てから必要とされる高度なスキルをどう身につけるかである。どんな環境下であろうと社会に出てからも継続して平等に学びの機会を与える仕組みが必要なのだ。シンガポールで試みているVouchers制度を用いてもよいだろう。ライセンス規制の撤廃もNew Comerには好意的に働くだろう。これらの取り組みを国家として取り組み、時代の変化に置いていかれる人を減らすことが求められるのだ。